カテゴリ:山のあれこれ( 241 )   

デブリ   

2018年 09月 13日

雪山で恐いものの一つに雪崩があります。
雪崩は一般的に傾斜が30度以上になると発生しやすくなり、35度から45度ぐらいが最も危険だとされています。

雪崩に巻き込まれたら泳いで雪面から顔だけは出せなどと言われてきました。
大きな雪崩に遭遇したことはありませんが、ザックを背負って雪山ウェアでは海水浴の真似事など、そんな動作は考えるまでもなく不可能だと思っています。

その雪崩による堆積した雪がデブリです。
デブリの末端部はまるで岩のような硬い雪の塊になっていて、力まかせに振り下ろしたピッケルが少し刺さるだけ。

前穂高岳~奥穂高岳~涸沢岳~北穂高岳に囲まれた春の涸沢カールです。
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最も手っ取り早くデブリを見るなら春の涸沢カールでしょうか。

テント村ができるのは雪崩が届かない涸沢ヒュッテの近くです。
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デブリを避けてザイテングラートから白出のコルを目指す登山者。
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デブリの画像だけではつまらないので、山頂から嶮しい北尾根が延びる前穂高岳です。
涸沢小屋から
右から
峰の山頂、峰、峰、Ⅳ峰、Ⅴ峰)
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奥穂高岳から
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涸沢岳から(峰、峰、峰、Ⅳ峰、Ⅴ峰、Ⅵ峰)
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雪の前穂高岳北尾根を攀じてから50年近くが過ぎてしまいました。







by nakatuminesan | 2018-09-13 18:24 | 山のあれこれ | Comments(0)

動物の名前がつく山(続きの続き)   

2018年 09月 06日

国土地理院によると干支「蛇」「巳」の付く山は25座あるらしいです。
その一つに新蛇抜山(しんじゃぬけやま)2667m(長野県・静岡県)があります。
南アルプスの間ノ岳と塩見岳の縦走路の中間に位置し、山岳標高は第100位であるが知らない人も多いかもしれません。
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三国平付近から見る新蛇抜山(画像中央)と後方は塩見岳(右)と悪沢岳(左奥)
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塩見岳から見る新蛇抜山(画像中央)と後方は白峰三山
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烏帽子岳は全国に50座以上あるそうです。
最も知られているのは北アルプス中央部の烏帽子岳2628
(長野県・富山県)ではないでしょうか。
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日本三大急登の一つに数えられるブナ立尾根を登りきると山頂はすぐそこに。
烏帽子岳(左)と南沢岳
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烏帽子岳の左後方は剱岳と立山 
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by nakatuminesan | 2018-09-06 18:19 | 山のあれこれ | Comments(0)

世界遺産氷河 猛暑で縮小   

2018年 08月 31日

アルプス山脈最大の世界遺産アレッチ氷河の話題です。

欧州を襲った記録的な猛暑のため、過去最大ペースで氷河の後退が進んでいるそうです。

今日の読売新聞から。
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昔から氷河の後退はヒマラヤでも起きていて、融けた水による氷河湖の増水や土砂崩れだけでなく、氷河湖が崩壊すると下流の村が全壊する恐れがあるそうです。
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今年は日本でも猛暑の夏になりましたが、地球の温暖化は世界規模で各地に現れています。






by nakatuminesan | 2018-08-31 18:18 | 山のあれこれ | Comments(0)

幻覚と幻聴   

2018年 08月 27日

トランスジャパンアルプスレースは日本一過酷な山岳レースです。
日本海から太平洋まで三つのアルプスを越え、その距離は415キロですから
想像するだけで気が遠くなります。
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鉄人といわれる選手ですら疲労が溜まってくると幻覚と幻聴を経験するそうです。
たとえば
切り株や石が顔に見えてみたり、誰もいないのに人の声が聞こえたりです。


あの加藤文太郎も単独行に「初めて錯覚を経験したときのこと」を書いています。
それは昭和73月の氷ノ山~扇ノ山縦走です。
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厳密には幻覚と錯覚は違うとかいう面倒なことは抜きにして、どちらも何かを間違えて認識するという意味ですからね。
とにかく極限状態で経験するという点では同じです。
ヒマラヤ無酸素高所登山などでも体験談がありますから。


ちょっと脱線します・・・
2011629日に秋の南アルプス北沢峠での体験談を書きましたが、あの4人が聞いた人が歩く足音は幻聴ではなくオバケだったと今でも思っています。
疲れていなかったので幻聴であるはずがありません。

いまじゃジジイですが昔は元気だったころもあり、疲労から眠りながら歩いたこともありました。
しかし極限まで追い込んだことはなく、幻覚と幻聴は経験したことはありません残念じゃ。



by nakatuminesan | 2018-08-27 17:47 | 山のあれこれ | Comments(0)

山の日   

2018年 08月 23日

お盆休みがあったりして遅くなりましたが、富山県の地方紙である北日本新聞が届きました。
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先日の剱岳~立山で記者から撮影されたので、山の日(11日)の特集写真に掲載されていないかと思ったからです。

細い目を何度も見開いても写真はありませんでした。
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撮影枚数としてはかなりの数だったので期待していたのですが。

8日の立山一帯にいた登山者の数はすごかったので、徳島からのモデル5名は無視されたみたいです
(--,


おまけ・・・今朝の立山です。
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雄山からの剱岳
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おまけのオマケ・・・台風20号が徳島に上陸するのは3時間後でしょうか!?
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by nakatuminesan | 2018-08-23 17:05 | 山のあれこれ | Comments(2)

トランスジャパン アルプスレース   

2018年 08月 15日

日本海の富山湾から太平洋の駿河湾まで、約415kmを駆け抜ける日本一過酷な山岳レースがあります。

その名も“
トランスジャパンアルプスレース(TJAR)”。
初めてTrans Japan Alps Raceが行われたのが2002年で、なんと参加者4名中完走したのは1名のみ。

山岳ルートは北アルプス(剱岳~薬師岳~槍ヶ岳)
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中央アルプス(木曽駒ヶ岳~空木岳)
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南アルプス(仙丈ヶ岳~塩見岳~赤石岳~聖岳)
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など急峻な山岳地帯を経由する。

その山岳を繋ぐには長いロードを走らなければならず、ゴール地点は静岡県の大浜海岸です。
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制限時間は8日間。
一般登山者なら1ヶ月を要するところですが、これまでの大会レコードは2016年の423時間52分。

2
年に一度
の開催となっていて、9回目の今年は30名が参加しています。

今ごろトップ選手は仙丈ヶ岳を越え馬鹿尾根をひた走り、三峰岳直下の登りにさしかかっていると思われます。
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そして次に目指すピーク塩見岳に着くのは夜遅くでしょう。
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先月下旬には南アルプスを歩いただけに、アスリートたちが駆け抜ける姿を想像するだけで楽しくなってきます。
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参加者の最高齢は58歳となっていますが、この厳しいレースを頑張って楽しんでほしいと思います。







by nakatuminesan | 2018-08-15 17:09 | 山のあれこれ | Comments(0)

動物の名前がつく山(続き)   

2018年 08月 04日

燕岳2763(長野県)は北アルプス三大急登の一つである合戦尾根(スイカで有名)を登り切った稜線上にあります。
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山岳標高は第76位だがとにかく人気の山である。

高山植物の女王とされるコマクサの群生があり、槍ヶ岳へ向かう表銀座の始点でもあることが理由であろうか。
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イルカもいるんですよ。
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犬ヶ岳1592m(新潟県・富山県)は日本海へ抜ける栂海新道の途中にあります。
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夏と秋に歩いたことがありますが、秋の紅葉が綺麗だった記憶は新鮮です。
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台形が犬ヶ岳 
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1日で日本海まで駆け抜けるのは不可能で、犬ヶ岳を越えた栂海山荘(無人)に泊まらなくてはなりません。

犬ヶ岳
手前にある北又ノ水場で2.5Lを補給し、ビール類が入ったザックはさらに重くなるので覚悟がいります。
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翌日のゴール地点は日本海! 
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白馬岳2932m(長野県・富山県)いえばお花畑と大雪渓であり、高山植物群落の豊かさは人気を高める理由の一つです。
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初めて登った北アルプスが白馬岳という人は多く、燕岳や槍ヶ岳とともに北アルプスを代表する山岳でしょう。
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白馬岳の山名は三国境の南東面に黒く現れる馬の雪形から由来したとされていて、4月中旬ごろから標高2600mあたりに黒い馬の形が現れます。
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頭を南に向け尾が跳ね上がり、背には鞍が置かれています。
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ウマが現れる頃を苗代作りの時期としたからで、苗代馬代馬(しろうま)と呼んだためらしいです。

杓子岳双子尾根から
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蝙蝠岳2865m(静岡県)は意外と知られていない山かもしれません。
山岳標高第40位の高さを誇りますが、二百名山にも三百名山にも選ばれていないことを好ましく思っています。
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塩見岳(左端のドーム型)から右に延びる蝙蝠尾根の中央が蝙蝠岳です。 
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蝙蝠尾根と呼ばれる長大なこの尾根は、主稜線縦走路から離れているため訪れる登山者は稀です。
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by nakatuminesan | 2018-08-04 18:12 | 山のあれこれ | Comments(0)

動物の名前がつく山   

2018年 08月 01日

先日の南アルプス縦走では兎岳2818m(長野県・静岡県)を越えました。
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可愛い名前がつけられた山にふさわしく、山頂ではタカネビランジが出迎えてくれました。
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赤牛岳2864m(富山県)は水晶岳から3時間ほどですが、意外と最後まで残ってしまう山の一つといえそうです。

水晶岳からの赤牛岳
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山頂までは緩やかな稜線歩きに終始して、立山や剣岳を正面にしなが快適そのものです。
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奥黒部ヒュッテまでの読売新道は長い下り(4時間半ぐらい)ですが、翌日には平ノ渡の船乗りと長~い黒部湖畔を歩く楽しみがあります。
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竜は想像上の動物ですが五竜岳2814m(長野県・富山県)登場です。
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南にある鹿島槍ヶ岳よりも標高こそ低いですが、その堂々とした山容は存在感を誇るようです。

八方尾根上部から眺める
五竜岳と鹿島槍ヶ岳
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唐松岳から
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厳冬の五竜岳を狙って岳友3人で唐松岳に登ったことがありました。

唐松岳から眺める五竜岳
山頂直下の岩場が手強そうに見え、踏み出す勇気すらなく尻尾を巻いて引き返しました。

厳冬の北アルプスデビューに敗退した記憶は新鮮で、生意気な山岳部新人だった19歳の2月のことでした。
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8月に入っても暑さは続きますが、雪山の写真で少しは涼しく感じられたかな!?


おっと 我が住む阿波の太龍寺山618mを忘れてはいけません!
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山犬も住んでいますから。
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by nakatuminesan | 2018-08-01 17:48 | 山のあれこれ | Comments(0)

唐松岳で思ったこと   

2018年 04月 03日

つい半月前に登った唐松岳でのことです。
厳冬期の後立山は悪天が続くことが多いのですが、好天を狙えば比較的容易に登頂が可能な唐松岳です。
まず岩場がないことが理由の一つになっています。

そして3月になると一気に登山者が増えるようです。
ゴンドラとリフトを乗り継げば標高1850mに八方池山荘があり、残る標高差は山頂まで850mしかありませんからね。
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麓からでも日帰り登山は余裕です。

もう40年前にもなってしまいますが、3月は仲間と八方尾根でスキーを楽しんだものです。
1日だけスキー遊びをさぼって単独で唐松岳に登ったりしましたが、今のように大勢が登るようなことはありませんでした。

今は登山者だけでなく山スキーヤーやボーダーで賑わっています。
とにかく八方尾根の登りは天気が良ければ最高で、白馬三山や五竜岳と鹿島槍ヶ岳の勇姿に不帰ノ瞼
などの眺めは文句なしでしょう。
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先日は天気も良かったので多くの登山者が山頂を目指していました。
ところが山頂を前にして信じられないような光景に驚きました。
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ピッケルを持たずに両手ストックで下りてくるグループがいたのです。
スリップすれば餓鬼谷まで滑り台ですからね。

ストックはザックにつけてピッケルを持つのは当然で、そう急な登りではなかったですがピッケルなしは考えられません
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まして下りでピッケルを使わないのは信じられません。
雪山でピッケルを持っている人は多いのですが、スリップした場合の止め方や使い方を知っている人は少ないように思います。

現役のころ先輩から教えられたことがあります。
「滑落したら2秒以内にピッケルで止めないと死ぬ」です。
2秒を過ぎると加速して止めることは不可能だからです。

それにしても剱岳の眺めは抜群でした。
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by nakatuminesan | 2018-04-03 19:08 | 山のあれこれ | Comments(0)

クレバス(crevasse)   

2018年 03月 09日

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氷河や雪渓などに形成された深い割れ目のことで、山をやらない人にもよく知られています。

白馬大雪渓です。
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クレバスに落ちると自力脱出は困難で、パートナーとのアンザイレンが基本です。
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恐いのはクレバスが雪に覆われているときで、隠れたクレバスをヒドゥンクレバスと呼んでいます。
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ヒマラヤなどではクレバスを越えなければならない場合があり、ザイルやハシゴを渡して越える安全対策が講じられています。
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クレバスといえば冬のマッキンリーに消えた植村直己さんを思い出してしまいます。
19708月のマッキンリー単独登頂を成功させたとき、クレバス落下の対策として長い竹竿を腰に縛り付けたことは有名です。








by nakatuminesan | 2018-03-09 12:08 | 山のあれこれ | Comments(0)