2018.10.2~4 燕岳2763m   

2018年 10月 05日

102日(火)

初日の宿は燕岳登山口にある中房温泉だ。
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歴史を刻む山奥の秘湯で古くから知られ、標高は見ノ越よりも少しだけ高い。
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源泉かけ流し100%の天然温泉で、明治以前からある名湯で露天風呂など湯は全部で10種類以上。
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ウォルターウェンストン夫妻が宿泊した温泉でもある。
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あの加藤文太郎も入浴していることもあり、一度は泊まってみたいと思っていた温泉である。

文太郎は燕岳~槍ヶ岳~前穂高岳~上高地~乗鞍岳~御嶽山~木曽駒ヶ岳を11日間で走破している。
それは90年以上も前の大正15年の夏のことである。
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11日間の山を終え文太郎はこう記している
“痛快言わん方なかりき。かかる大コースも神の力をかりて無事予定以上の好結果を得しはまことに幸いなり、神に感謝せり。ああ思いめぐらすものすべて感慨無量なり”
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入山じゃなく入浴祝い!?
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夕食は豪華でボリューム満点
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特にコゴミ&ウド&ゼンマイがたまらない。
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103日(水)天候:快晴

中房温泉730・・・810第一ベンチ・・・845第二ベンチ・・・930第三ベンチ・・・1020富士見ベンチ・・・1100合戦小屋1125・・・1255燕山荘(泊)


朝食は630分だから山小屋よりものんびりしている。
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頑張るぞー!
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ここから登る合戦尾根は戦をするぐらい厳しくて、ブナ立尾根(烏帽子岳)と早月尾根(剱岳)とともに北アルプス三大急登に数えられている。


樹林の登りは北の方向に東沢岳がちらちら見えるだけ。
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第一ベンチ
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ツルリンドウが赤い実をつけている。
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標高を上げてゆくにしたがい紅葉が見られるようになり、澄んだ空が広がる今日の快晴は約束されている。
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有明山2268m 
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第二ベンチ
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ゴゼンタチバナ
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夏とは違って空気が爽やかだ。
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第三ベンチ
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3040分登ればベンチがあるので休まにゃソンソン。
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ナナカマド
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富士見ベンチからは本当に富士山が眺められる。
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右の三角は南アルプスの甲斐駒ヶ岳。
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登山者が多いからか道は掘れた箇所が目立つ合戦尾根である。
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高度を稼ぐと大天井岳が見えるようになってくる。
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スイカで有名な合戦小屋は標高約2350m地点にある休憩所で宿泊はできない。
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色は赤いがナナカマドはスイカの替わりにならない。
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名物のスイカは夏場だけなので今日はこれ。
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5分ほど登ったところで突然尖ったピークが現れて
「あの山わかりますか?」
「う~ん 槍?」
お見事!
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富士山の左には皆で冬場に何度か登った八ヶ岳が、右は甲斐駒ヶ岳と北岳や間ノ岳の眺めである。
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合戦沢ノ頭に立つと正面には燕山荘が見えていて、稜線の右には燕岳の山頂が飛び出している。
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台風24号の風でダケカンバの葉は落ちている。

針ノ木岳と蓮華岳
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いつのまにか標高は2500mを超え、有明山の左後方には浅間山が眺められる。
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赤い燕山荘が大きくなってきて、あと20分ぐらいで着きそうになってきた。
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稜線に立つと一気に展望が広がって、何十年山をやっていても嬉しい瞬間だ。

右から烏帽子岳~三ツ岳~野口五郎岳
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右から野口五郎岳~水晶岳(中央)~ワリモ岳~鷲羽岳
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鷲羽岳と三俣蓮華岳の間に見えているのは黒部五郎岳(画像中央)
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槍ヶ岳と笠ヶ岳は特徴ある姿で存在感を誇っている。
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目の前にはこの数年で巡った峰々が眺められ、そして50年近くも昔の厳しくも楽しかった雪山を懐かしんでいる。
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燕岳は花崗岩でできた山である。
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鹿島槍ヶ岳を見ていると針ノ木岳から五竜岳まで縦走した1年前を思い出す。
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なんといっても槍ヶ岳から奥穂高岳の眺めは圧巻だ。
4月に行った槍ヶ岳までの縦走や、秋の西穂高岳までの縦走は遠い昔の思い出になっている。
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燕山荘
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靴を脱いでいると肩をたたかれる。
ワォー 2月の西穂独標をご一緒したTさんとSさんとS嬢じゃないか!

昼食はカレーうどん(900円)
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イルカ岩
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前穂高岳が見えるようになる。
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山荘を振り返ると花崗岩の形が面白く、ハイマツの緑とのコントラストが綺麗な山である。
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ホシガラスの真上が黒部五郎岳。
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コケモモ
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もう少しで山頂だ。
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潜り抜けたことがあるメガネ岩は立ち入り禁止になっている。
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山頂直下まで登るとTさんたち3人が下りてきた。
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山頂で一緒に写真を撮りましょう。

登頂~!
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山頂からは立山に剱岳や針ノ木岳の展望がすばらしい。
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北燕岳の後方に眺められるのは浄土山~立山~剱岳。
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南は大天井岳から常念岳までの稜線が連なっていて、明日はあの快適そうな稜線を歩くのである。
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槍ヶ岳~大喰岳~中岳~南岳~北穂高岳~奥穂高岳~前穂高岳
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早く山荘に戻ってビールじゃビール。
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ん! 槍ヶ岳に向かってなんか騒いでいるぞ。
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ウーム 絵になるなぁ~乙女たち(^^)v
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生ビールはメガ(1000ml 1200円)に決まっている。
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いいねぇ~乾杯は。
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7人で夕食だ。
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メインはハンバーグ
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日没時刻には夕焼けと雲海が広がるが、明日は午後の降水確率が70%になっている。
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104日(木)天候:曇り

燕山荘800・・・845合戦小屋・・・1130中房温泉


4時に起きてタイツを身につけたり出発準備をするが、昨夜の天気予報が気になってしかたない。
今年の夏は異常に台風が多いだけでなく、とにかく予報が外れて困ることが多い。
「どうしましょう。午後は雨に降られそうな予報になっていますし、明日は確実に雨の常念岳になりそうです。」

相談の結果今日の常念小屋行きは中止し、ゆっくりケーキセットでも食べて下ることになる。
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Tシャツ選びも楽しいひと時になる。
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人気の高い燕山荘には再び泊まることになるだろう。
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昨日の登りで抜きつ抜かれつしたカップルのお嬢さんと親しくなり“来年の夏は槍ヶ岳までの表銀座コースを歩くのだ!”
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槍ヶ岳を何度も右に睨みつけながら下れば合戦小屋。
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小屋には予報を書いた紙が張られていて、さーて当たるか外れるか山のみぞ知る。
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下りも仲の良いカップルと前後しながらになってきた。
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7時に出発したTさんたちは920分に下山したそうだ。
我々カモシカ隊は高齢者ペースを守り、ベンチのたびに休み休み1130分に下山する。
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しゃくなげの湯で汗を流しました。
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参加していただいた皆さん大変お疲れさまでした。
今年は夏から秋にかけ台風襲来や天候不順で計画が流れましたが、来年こそはアルプスが待っていますよ!





by nakatuminesan | 2018-10-05 09:46 | 山行報告(中級) | Comments(4)

Commented by あの頃の乙女 at 2018-10-05 23:54 x
楽しかった!
頂上からの眺めは最高に素晴らしかった!
目の前に今まで歩いた山々がずらり!
しばし感慨に耽っちゃった・・・
 
うわさ通りの燕山荘での時間はゆっくり登山の醍醐味!
若いカップルとの語らいはあの頃の乙女の願望にタイムスリップして・・・いくつか若返ったかな?

ゴリラガイドと乙女たちありがとうございました。
又よろしくお願いします(^o^)
Commented by nakatuminesan at 2018-10-06 08:25
燕岳からの眺めは文句なしにすばらしかったですね。
歩いた峰々が目の前に広がっていると嬉しくて最高の気分に浸れます。
ゴリラも遠い昔の“あの頃”を懐かしんでいました。
来夏も生ビールとケーキを味わいに行きましょう!
Commented by モリタ at 2018-10-08 00:25 x
こんにちは!
登りも下りも、抜きつ抜かれつしました、カップルの女の方です!(笑)

ブログ拝見しました、いろんなところへ行ってらっしゃて羨ましいかぎりです!!

山での出会いって本当に素晴らしい!

お会いできて嬉しかったです!!
ありがとうございます(^O^)!

またきっと、どこかの山で会いましょう!!
Commented by nakatuminesan at 2018-10-08 09:08
楽しい出会いのときをありがとう

年寄りゴリラがこう言っちゃなんですが、昔乙女のオバサマたちは元気ですよ
岩稜縦走、雪山、キャンプなどなど…ネ

これからは雪山やテント泊を始めるとか
いや~ その若さ羨ましいなー!
またお会いしましょう(^^)v
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