2014.9.17~21 立山~ザラ峠~五色ヶ原~薬師岳2926m縦走   

2014年 09月 22日

9月17日(水)
鳴門IC7:30⇒⇒淡路⇒⇒名神高速⇒⇒北陸道⇒⇒13:30立山IC⇒⇒14:00立山駅14:30⇒⇒ケーブル&高原バス⇒⇒15:25室堂・・・15:45室堂山荘(泊) 

ミクリガ池の周辺はワレモコウが多く見られ、雄山の後ろには青空が広がっている。
c0219866_14324987.jpg
c0219866_1433167.jpg

今回は薬師岳までの4泊5日の山旅だが、最後までこの笑顔が続くか天気にかかっている。
c0219866_14333122.jpg



9月18日(木)天候:曇り時々晴れ
室堂山荘6:40・・・7:40一ノ越7:50・・・8:30浄土山2831m・・・9:00鞍部2665m・・・10:05標高2700m10:35・・・10:50獅子岳2714m11:00・・・12:15ザラ峠・・・13:20五色ヶ原山荘(泊)

一ノ越
c0219866_14341835.jpg

寒いと思ったら上空に寒気が入っているようで、この時期としては珍しく霧氷が付いている。
c0219866_14344622.jpg

浄土山
c0219866_14351060.jpg

ここから薬師岳までは46年ぶりであり、穂高まで単独で縦走したのは18歳の夏のことだった。

ここ数日の冷え込みでミヤマダイコンソウやイワベンケイは紅葉が進んでいる。
c0219866_1436997.jpg

c0219866_14362329.jpg

鬼岳との鞍部で小休止しているとガスが晴れ、龍王岳が青空に映えるようになってくる。
c0219866_14365389.jpg

c0219866_1437411.jpg

針ノ木岳は雲に覆われたままだが黒部湖は見えている。
c0219866_14373128.jpg

鬼岳の東面をトラバースしてゆくと次第に青空が広がり暖かくなってきた。
c0219866_14375965.jpg

c0219866_14381187.jpg

c0219866_14382277.jpg

ヨツバシオガマ
c0219866_14384512.jpg

この付近は遅くまで雪が残るからか、シナノキンバイやハクサンイチゲが咲いている。
c0219866_14394114.jpg

c0219866_1440080.jpg

c0219866_14401224.jpg

ウサギギク
c0219866_14403656.jpg

獅子岳
c0219866_1441144.jpg

ベニバナイチゴ美味しいよ。
c0219866_14412822.jpg

c0219866_14414323.jpg

イワギキョウ
c0219866_1442731.jpg

見下ろす御山谷は山スキーに適していて、黒部湖まで快適な斜面が続くので2度の滑降経験がある。
c0219866_14423928.jpg

イワツメグサ
c0219866_1443410.jpg

チングルマ
c0219866_1443265.jpg

獅子岳に着くころには雲が減り、後立山の針ノ木岳と赤沢岳が眺められる。
c0219866_14435493.jpg

c0219866_1444378.jpg

ザラ峠へは標高差300mを急降下する。
c0219866_14443174.jpg

c0219866_14444471.jpg

約400年前に戦国武将佐々成政の一行が通ったであろうと言われているザラ峠に降り立つが、今日は15mの強風で休憩どころか立っているのが精一杯。
c0219866_14454310.jpg

ひと登りしたハイマツ帯に入ってザラ峠を感慨深く眺めている。
c0219866_14461339.jpg

ミヤマコゴメグサ
c0219866_14463948.jpg

広々とした五色ヶ原には木道が続きナナカマドが色づき始めている。
c0219866_1447719.jpg

c0219866_14471774.jpg

今はトリカブトぐらいしか見られないが、夏は多くの花が咲き乱れそうな場所である。
c0219866_14474310.jpg

五色ヶ原山荘の温度計は0度を指している。
c0219866_14481466.jpg

c0219866_14482558.jpg

さっそくストーブの部屋に入り、冷えた身体を温め到着ビールのあとは熱燗に限る。
c0219866_14485374.jpg

c0219866_1449638.jpg

宿泊者は我々の他に5名と少なく、時間を気にせず夕食はゆっくりと。
c0219866_14512970.jpg
c0219866_14514039.jpg



9月19日(金)天候:晴れ
五色ヶ原山荘6:35・・・7:30鳶山2616m7:50・・・8:40コル2356m・・・9:55越中沢岳2592m10:15・・・11:15鞍部2310m・・・11:45スゴの頭12:40・・・13:25スゴ乗越13:35・・・14:30スゴ乗越小屋(泊)

鳶山が朝焼けに輝きはじめる。
c0219866_1655592.jpg

針ノ木岳から朝日が昇る。
c0219866_14522789.jpg

マイナス4度とは寒い朝だけど、今日からの好天は約束されている。
c0219866_14531010.jpg

さあ元気に出発しよう。
c0219866_14534016.jpg

c0219866_14544845.jpg

獅子岳(中央)の左後方三角は雄山。
c0219866_14551224.jpg

鳶山
c0219866_14554095.jpg

振り返ると鷲岳の右後方に剱岳が山頂を見せている。
c0219866_14561078.jpg

鳶山からは薬師岳が大きく迫り、これから向かう越中沢岳の延長上に笠ヶ岳がある。
c0219866_14563793.jpg

赤牛岳の左後方遠く槍ヶ岳の眺めもある。
c0219866_1457772.jpg

ここでAさんかコカリナで「見上げてごらん夜の星を」を吹いてくれ、澄んだ秋の空に響き渡るようで薬師岳でも晴れるにちがいない。
c0219866_14573749.jpg

ナナカマド
c0219866_1458451.jpg

越中沢岳は山スキーに快適な斜面が広がっていて、振り返って見えるのは越えてきた鳶山や雄山だ。
c0219866_14583794.jpg

c0219866_857326.jpg

タテヤマリンドウが咲き誇っていて、日差しと青空が嬉しいのか寝転がる美女たちよ。
c0219866_14592262.jpg

c0219866_14593550.jpg

越中沢岳に立つと薬師岳がさらに大きくなってくる。
c0219866_150453.jpg

立山の右後方には黒部を隔てて後立山があり、鹿島槍ヶ岳~五龍岳~唐松岳が連なっている。
c0219866_1514991.jpg

c0219866_152245.jpg

あの加藤文太郎は昭和10年1月、立山から針ノ木峠を越えている。
3日は天狗平の小屋を出て大汝山に登り、ザラ峠を経由して五色ヶ原からスキーを滑らせ、なんと夜の9時に黒部の谷に着いている。
文太郎がスキーを滑らせた尾根が中央に見えていて、そのときの状況を想像すると興奮を抑えられない。
c0219866_1524550.jpg

黒紫色に熟したクロマメノキの果実は食用になり、喉が渇くと口に入れるのは毎度のこと。
c0219866_1532596.jpg

越中沢岳の下りは岩場のトラバースや急な箇所があり、退屈しないというよりも気を抜けない。
c0219866_154276.jpg

c0219866_1541619.jpg

スゴの頭で越中沢岳を眺めながら昼ごはんにしよう。
c0219866_156748.jpg

c0219866_1561985.jpg

c0219866_1563131.jpg

スゴの頭からの下りも最初は岩場だが、樹林になると実をつけたゴゼンタチバナが増えてくる。
c0219866_157317.jpg

c0219866_1571799.jpg

樹木によっては紅葉しているし、スゴ乗越小屋の赤い屋根が同高度になってきた。
c0219866_1574878.jpg

スゴ乗越にはリンドウが咲いているが、彼女たちの関心はクロマメノキの実を食べること。
c0219866_1584161.jpg

ミヤマオトギリは終盤になってきた。
c0219866_1591215.jpg

サンカヨウ
c0219866_1593521.jpg

やはり午後は雲が出るようになり、越中沢岳とスゴの頭が見え隠れする。
c0219866_15101598.jpg

スゴ乗越小屋は北アルプスには珍しい古い感じの山小屋だ。
c0219866_15104668.jpg

2階のサンデッキは寒いにもかかわらず、大杉 漣 の話題ですごく盛り上がる。
c0219866_15111411.jpg

食堂のランプが奥深い山にいることを感じさせてくれ、一度は泊まってみることをお勧めしたい。
c0219866_15114269.jpg

夕食は冷やヤッコにソバも付いている。
c0219866_1512854.jpg

食後はコカリナを聞いていると西の空が赤く染まりだす。
c0219866_15124031.jpg

c0219866_15125119.jpg



9月20日(土)天候:曇り時々晴れ
スゴ乗越小屋6:50・・・8:10間山2585m・・・9:30P2832m・・・10:20北薬師岳2900m11:00・・・12:15薬師岳2926m13:05・・・13:55薬師岳山荘(泊)

空はうす曇だが越中沢岳と鳶山がよく見えていて、昨日と同じように快適な縦走になりそうだ。
そして今日はラクパに会えるのだ。
c0219866_11292454.jpg

薬師岳へは前方に見えている間山を越えて行く。
c0219866_11302080.jpg

紅葉が始まったナナカマドやカエデ類の向こうに見えるのは赤牛岳から水晶岳。
c0219866_11305340.jpg

すでにウメバチソウは終盤になっている。
c0219866_11312091.jpg

標高2500mまで登るとハイマツ帯となり、間山の左奥に見えるのが薬師岳の山頂部だ。
c0219866_11315067.jpg

少し進んだ平坦地には小さな池があり、後方に三角の鍬崎山や弥陀ヶ原が広がっている。
c0219866_11323021.jpg

なんと間山の山頂にも池があり、北薬師岳は前方に見える2832mピークに隠れている。
c0219866_11331224.jpg

c0219866_113326100.jpg

おお槍ヶ岳と穂高岳の山頂部が姿を現し始めるではないか。
c0219866_11341822.jpg

なんと200mほど前方にクマがいて、急いでハイマツに潜って出てこない。
c0219866_11364875.jpg

全員がクマは初めてだそうで、突然の出没に可愛いと拍手喝采だ。
c0219866_1137195.jpg

大きさからすると子どものクマのようで、近くにいる母クマが「危ないから早く隠れなさい!」と言った?

雪解けの遅い窪地にはタテヤマリンドウが咲く。
c0219866_1138812.jpg

中央に北薬師岳が聳え立ち、その左奥の薬師岳が招いている。
c0219866_11383525.jpg

剱岳と立山の右後方は鹿島槍ヶ岳や五龍岳だ。
c0219866_1139661.jpg

南西方向には遠く白山も見えているし、明日の下山ルートとなる尾根の向こうは有峰湖。
c0219866_11393654.jpg

山頂稜線の東面には雪が残っている。
c0219866_1140571.jpg

コケモモ
c0219866_11403355.jpg

北薬師岳に立つと薬師岳までは直線距離で1キロになる。
c0219866_11411660.jpg

期待した北薬師岳からの眺めは抜群で、槍ヶ岳から西穂高岳が荒々しい稜線を見せている。
c0219866_11415385.jpg

c0219866_1142744.jpg

少しずつ日が射しはじめ風も弱いので、急がないから今日はここで昼ごはんにしよう。
c0219866_11442617.jpg

薬師岳は大規模な氷河地形の圏谷(カール)で知られる山である。
東斜面には金作谷カール、中央カール、南稜カールの三つのカールがあり、国の特別天然記念物に指定されている。
金作谷カール
c0219866_11451760.jpg

薬師岳山頂へは岩場の急な下りだけでなく、積雪期には素敵な雪稜になりそうなリッジを通過する。
c0219866_11462879.jpg

c0219866_11464051.jpg

ウラシマツツジ
c0219866_1147737.jpg

20分後には山頂だ。
c0219866_11473819.jpg

薬師岳登頂!
c0219866_1148517.jpg

みなさん薬師岳は初めて、ゴリラ46年ぶり~♪
c0219866_11483854.jpg

薬師如来を祀った祠があり、登頂記念に鐘を鳴らしてみよう。
c0219866_11492033.jpg

雲が湧きはじめ西穂高岳が隠れている。
c0219866_11495212.jpg

赤牛岳から水晶岳の稜線の向こうに見えているのは野口五郎岳。
c0219866_11503187.jpg

さあ今日の宿となる薬師岳山荘へ向かおう。
c0219866_11512423.jpg

中央カール
c0219866_11515043.jpg

愛知大学の遭難は日本山岳史上最悪とも言われ、すでに50年が経ってしまった1963年(昭和38)1月2日のことである。
太郎小屋を出発して山頂まで300mを残して登頂を断念し、下山途中ルートを誤り東南尾根に入りこんで13人全員が遭難死した。
パーティーの中に地形図とコンパスを携行している者は誰一人いなかったという。
c0219866_1153587.jpg

東南尾根
c0219866_11533148.jpg

薬師岳山荘がすぐそこになってきた。
c0219866_11545973.jpg

山荘では昨年秋のヒマラヤ・タシカンⅠ峰6386mのクライミングシェルパであるラクパが働いている。
一緒に登頂したのは2013年10月13日だから約一年ぶりの再会だ。
c0219866_11554684.jpg

ラクパは7月上旬から山荘で働いており、明日が下山する日だと聞いていた。
17日に出発できなければ再会を果たせなかったことになり、ともかく天気にありがとうと感謝する。
2005年秋のツクチェ・ピーク6837mを一緒に登頂したギャルツェンの息子である。
19歳のときマカルーに登頂している強いシェルパであり、日本語が上手でよく気がつく若者である。

タシカンⅠ峰に迫るラクパ。
c0219866_11565855.jpg

c0219866_11571376.jpg

ビールで乾杯して日本酒「薬師岳」も登場する。
c0219866_115747100.jpg

c0219866_1158030.jpg

夕食の準備をするラクパ。
c0219866_1158315.jpg

c0219866_11584392.jpg

ん? ケチャップでなにか書いている。
c0219866_115920100.jpg

「やくし」と書いてあるのが面白い。
c0219866_11595869.jpg

いただきま~す
c0219866_1202546.jpg

夕方には雲海が広がり山肌を染めていく。
c0219866_1205933.jpg

c0219866_1211693.jpg

雲海に夕日の沈む光景がすばらしく、多くの人がカメラに収めようとしている。
c0219866_1215272.jpg

c0219866_122621.jpg



9月21日(日)天候:晴れ時々曇り
薬師岳山荘5:50・・・6:50薬師峠・・・7:25太郎平小屋7:35・・・8:15五光岩ベンチ・・・9:30三角点1870.6m・・・11:15折立11:50⇒⇒有峰林道⇒⇒12:35立山駅12:50⇒⇒13:00ホテル森の風(入浴&食事)14:30⇒⇒15:15立山IC⇒⇒北陸道⇒⇒名神高速⇒⇒淡路⇒⇒20:50鳴門IC

我々の部屋は槍という個室だったこともあり、よく眠れたようで全員が元気に朝を迎えることができた。
朝食後にはコーヒーのサービスがある。
c0219866_1231183.jpg

c0219866_1232412.jpg

槍穂高の上空には朝焼け雲があり、最終日となる今日も好天になりそうだ。
c0219866_1244220.jpg

さあ下山しますよ~
c0219866_1251562.jpg

c0219866_1254918.jpg

薬師峠は北ノ俣岳(上ノ岳)と黒部五郎岳を正面にしたテント場になっている。
c0219866_1261896.jpg

三俣蓮華岳の左肩から槍ヶ岳の穂先が覗いている。
c0219866_1265067.jpg

太郎平小屋が近づくと穂先が小さくなり、その代わりに北鎌尾根の独標が見えてくる。
c0219866_1272198.jpg

c0219866_1273718.jpg

太郎平小屋
c0219866_128565.jpg

薬師岳
c0219866_1284259.jpg

太郎平からの下りは木道や緩やかな道が続き、奥大日岳や剱岳が正面になってくる。
c0219866_1291187.jpg

五光岩ベンチで小休止して眺めると、薬師岳の大きさを感じる場所である。
c0219866_12101151.jpg

この数日の冷え込みで一気に草紅葉が進み、太郎山の斜面の向こうには北ノ俣岳が緩やかな山容をしている。
c0219866_12105669.jpg

やがて立山から越中沢岳の展望が広がりはじめ、薬師岳を背にして下るようになってくる。
c0219866_12113094.jpg

c0219866_12114545.jpg

リンドウ
c0219866_12121169.jpg

樹木によっては紅葉していて山は秋の色になってきた。
c0219866_1212531.jpg

c0219866_1213865.jpg

飛び石連休とありテントを持った若い登山者が登っていく。
c0219866_12135722.jpg

ツリバナ
c0219866_12145648.jpg

登山口には十三重ノ塔が建てられている。
c0219866_12152483.jpg

c0219866_1215434.jpg

コーヒーを飲んだりして休んでいるとラクパが下山してきた。
ゆっくり歩きとはいえ我々が5時間30分かかった道を、なんと2時間9分で駆け下りてきたのには全員が驚いてしまった。
彼のザックは20キロを超えているのだから、24歳の若さとはいえシェルパの強さを実感させられる。
これから知人の迎えの車で大阪へ行き、東京観光のあと26日にはカトマンズへ帰るそうだ。
c0219866_12163653.jpg

ジャンボタクシーで立山駅へ向かい、ホテル森の風で汗を流して帰りました。
c0219866_1217843.jpg

c0219866_12172690.jpg

c0219866_12174137.jpg

浄土山から薬師岳まで歩いた3日間で会った登山者は20人ぐらいでした。
そのうち単独がほとんどで半数はテント泊だし、女性が多いことには驚かされました。
我々のようなパーティーやツアーを見かけることはなく、単独以外には二人連れが二組いただけの静かな山旅でした。

by nakatuminesan | 2014-09-22 15:16 | 山を歩いてきました | Comments(0)

<< 9月の計画(1) 2014.9.13~15 立山縦走 >>