常念岳2857m   

2013年 03月 18日

安曇野から眺められる北アルプスは北の餓鬼岳から南の大滝山までの常念山脈が主役であり、そのなかの主峰は誰もが認めるピラミッド型の常念岳。
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「常念」という名には伝説がいくつかあるそうだが、忘れてならないのは高山蝶研究者の田淵行男(1905~1989)である。
田淵は一ノ沢から常念乗越~常念岳~蝶ヶ岳~大滝山~徳沢~上高地のコースを「アルパイン・バタフライ・コース」と名付けたほどで、日本アルプスの高山蝶9種すべてが見られたという。
しかしそれは50年以上も前のことで、現在では幻の高山蝶の道になってしまった。

常念岳は槍穂高連峰の展望台としてもよく知られ、岩と雪のアルペン風景は圧巻である。
槍穂高稜線東面に残る氷河遺跡のカールやU字谷を、深い梓川の谷を挟んでじっくり観察できる。
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その楽しみを考えると常念岳だけを登るのではなく、蝶ヶ岳や燕岳からの縦走が面白いといえる。

昔から槍や穂高に目が向いていたからか、常念岳に登ったのは4年前の夏が初めてだった。
燕岳からの縦走は途中で雨になり、大きく期待していた展望はなかった。

二度目は燕岳へ縦走した昨年の夏のことで、晴天は出発前から約束されていた。
景色のすばらしさは想像していたとはいえ、移り変わる槍穂高の姿には感動という表現はオーバーではなかった。
若いころ雪の季節によく通った槍穂高だが、コマクサが咲く縦走路から眺められることも嬉しかった。
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一度は縦走することをお勧めしたい常念岳である。

by nakatuminesan | 2013-03-18 15:43 | 日本の山 | Comments(0)

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