金糞岳(かなくそだけ)1317m   

2011年 08月 25日

徳島ではこの山を知る人は少ないかもしれない。
滋賀県では伊吹山に次ぐ標高第2位の山であり、岐阜県との境をなす滋賀県北部に位置する。
分かりやすくいうと伊吹山の北方約20キロにある。

名神高速米原JCTから北陸道に入ると、伊吹山の左前方に特徴のない姿で見えてくる。
関西百名山に選ばれているらしい。

このユニークな山の名は、古くは鉱山があったものと思われ、その精錬の祭に出る鉱滓に由来するといわれる。
標高こそないが冬場の積雪は多く、遠く白山や北アルプスが眺められるという。

楽をしようと県境まで車を入れたならば、山頂までは1時間ほどの登りで着いてしまう。
お勧めは高山キャンプ場から花房尾の奥山と白倉岳を経由して、山頂から小朝ノ頭を越えて中津尾を下山する周回コース。
登り4時間半、下り3時間半とちょうど手ごろ。
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4年前の初秋に歩いたこの周回が初めての金糞岳だった。
深谷をはさんで歩く尾根の展望が得られるだけでなく、登山者が少ないことに好印象を持った。

2度目はつい昨年4月のことで、予想外の残雪の多さに喜んだり時間配分に焦ったり。
標高600mから中津尾に取り付き、時間ギリギリの登頂は“なにくそだけ”だった。
鳥越峠から見た金糞岳
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豊富な残雪とブナ林
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この山の存在は古くから知っていた。
なぜなら・・・あの加藤文太郎が登っていたから。

1934年(昭和9)2月、滋賀県の甲津原から中津又谷を詰め、岐阜県側から登ろうとしたが濃霧のため敗退している。
翌週も金糞岳を目指すために、文太郎はスキーを甲津原に置いて帰る。
こんどは西の向山谷から山頂に立ち、白倉岳から花房尾の奥山を経て高山へ下山している。
もちろんスキーを使ってである。

雪が締まり天候が安定する3月ごろ、奥美濃の能郷白山などとセットでスキー登山をしたい山である。

by nakatuminesan | 2011-08-25 15:16 | 日本の山 | Comments(0)

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