野口五郎岳2924m   

2011年 06月 10日

この山の名を聞いて「えー まさか~!」と言う人は多い。
歌手のほうが有名かもしれないが、日本の山岳標高では鷲羽岳と並んで28番目の高峰である。
特に目立つ存在ではないが、烏帽子岳を起点とする北ア・裏銀座コースのなかでは大きな山容を誇っている。
山全体が白い花崗岩質のため、遠くから眺めてもハイマツとのコントラストが鮮やかで美しい。
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それに加えて緩やかな広い稜線からの北アルプスの雄大な展望が、この山のセールスポイントではないだろうか。
荒々しい北鎌尾根や硫黄尾根を眺めながらの縦走は圧巻だといえる。

遠くからでは山頂を特定しにくい山であるが、立山と槍ヶ岳のほぼ延長上にある。
立山から見る槍ヶ岳(中央) その左手前が野口五郎岳
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この山もなぜか一度しか登ったことがない。
それは学生時代の3月合宿での烏帽子岳から笠ヶ岳縦走だった。
東沢谷源頭から吹き上げる風は強く、這うようにして野口五郎岳に立った。
しかし真砂岳の向こうにある痩せ尾根を越えるのは危険と判断し、前夜の宿泊地である野口五郎小屋の冬季小屋に引き返した。
小屋の前で後輩に雪洞掘りを指導し、一緒に泊まったことを覚えている。
翌日は汗ばむような穏やかな天気となった。

我がよき友たち 右後方は立山
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野口五郎岳付近を行く 左前方は槍ヶ岳
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双六小屋から槍ヶ岳にも立ったことで気を良くしたのか、大胆にもミゾレと強風のなかを笠ヶ岳へ向かい、危険な状況を生んだことを反省する合宿だった。

by nakatuminesan | 2011-06-10 18:45 | 日本の山 | Comments(0)

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