アイゼンの話   

2011年 04月 16日

雪の山には欠かせない装備にアイゼンがある。
通常はピッケルと同時使用だが、ルートの難易度によってはストックを使うこともある。
ドイツ語のシュタイクアイゼン(Steigeisen )の略で、英語ではクランポン(Crampons )だがアイゼンが一般的な呼び名。

初めてのアイゼンは4本爪のX型だった。
高校卒業前の3月、石鎚山に登るために買った。
雪の多い年で成就社は驚くほどの積雪だった。
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北壁を見たのはこの時が最初だったので迫力を感じた。
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二ノ鎖元小屋や鳥居は深い雪に埋もれていた。
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どうやって山頂に立ったのか覚えていないのだが、4本爪でなんて危ないことをしたものである。

大学山岳部では8本爪を買い、アイゼンバンドは1本締めだった。
3年生になるとタニの10本爪を買って、2本締めアイゼンバンドにした。
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この頃からグリップ力の強い10本爪が主流となったようである。
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アイゼンでの歩行時は、爪をスパッツなどに引っ掛けての事故が多く、富士山合宿の訓練では徹底したガニ股歩きをやらされた。
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今のように「アンチスノープレート」なんて気の利いたものはなく、アイゼンの裏側に付いた雪団子を落とすためにはピッケルを使った。
石突き部が傷まないようにビニールテープで巻いて保護していた。

by nakatuminesan | 2011-04-16 18:06 | 昔むかし | Comments(0)

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