カテゴリ:山のあれこれ( 225 )   

富士山頂に通じる4つの登山道は県道   

2017年 10月 16日

4つの県道とは静岡県道152号富士公園太郎坊線、静岡県道180号富士宮富士公園線、静岡県道150号足柄停車場富士公園線、山梨県道701号富士上吉田線です。
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いずれも標高3776mの剣ヶ峰(けんがみね)が起終点ではなく、それぞれの登山道を登りきった頂上が起終点だそうです。 
静岡県道152号と180号の起終点がある富士宮口登山道の頂上は標高3712m
152号の御殿場口登山道の頂上は3705.9m
150号の終点である須走口・吉田口登山道の頂上は3706mです。

各登山道を登りきって到達する火口の外周全体が「山頂」通称“お鉢”とされていて、剣ヶ峰はそのなかで最も高い地点です。
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登山道に県道であることを示す標識などはありません。
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しかし登山用のロープを引いたり冬季閉鎖の看板を設置したりする維持管理作業は、県道の管理者である土木事務所が行っているそうです。

久しく登っていない富士山です。
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by nakatuminesan | 2017-10-16 12:35 | 山のあれこれ | Comments(0)

メタ   

2017年 10月 07日

アルコールを主体とした固体の燃料です。
缶やチューブに入ったものもあるようですが、タブレット状が主流かと思います。

スイスLONZA社のMETAが本家です。
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メタを燃やして湯を沸かしたり料理をすることは可能です。
しかし昔から主に
フォエーブスなどコンロの着火材として使いました。

最も使ったコンロは
弁当箱とも呼ばれていたオプティマス8Rでした。
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もう使わなくなって20年以上になりますが、ガソリンを気化させるためのプレヒート用にメタを使用していました。
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昔々ここから先は独り言・・・
酷寒の朝など
ヘッドランプで照らすツェルトの内側は霜で真っ白で、寝袋から顔と手だけを出してコンロに火をつける。
ゴーッという威勢のいい音に押されて寝袋から出て、雪を入れたコッフェルをコンロに置く。
ツェルトから外を見ると風はあるが行動できそうだ。
さあ今日はあの峰を越えていくのだ。
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・・・そんなことは出来なくなりましたが、キャンプでもいいから今でも出番を待っているオプティマス8Rです。
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by nakatuminesan | 2017-10-07 11:22 | 山のあれこれ | Comments(0)

非対称山稜   

2017年 10月 06日

稜線を境に一方がなだらかで、もう一方が切れ落ちている非対称の地形のことである。
その典型的な例は北アルプスの白馬三山である。

杓子岳からの白馬岳
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白馬鑓ヶ岳からの杓子岳と白馬岳
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後立山連峰は東側の長野県側は鋭く切れ落ちている半面、西側の富山県側はなだらかな斜面になっている。
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小蓮華山からの白馬岳
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一帯は世界中でも例がない豪雪地帯である。
稜線付近の風上側(西側)斜面には雪が積もりにくく、凍結融解作用が強く働いてなめらかな斜面が形成される。
ところが風下側(東側)には雪が吹き溜まり、
この雪の浸食作用によって斜面が削られてカールや急斜面を形成してきたとされ、その結果として両斜面の傾斜が異なる非対称山稜が形成される。

八方尾根の
八方池からの白馬三山
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鹿島槍ヶ岳
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北アルプスの東側には多くの氷河地形が残っていて、4つのカールがある薬師岳なども非対称山稜の代表格である。
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by nakatuminesan | 2017-10-06 18:22 | 山のあれこれ | Comments(0)

日本で四番目の氷河   

2017年 09月 28日

かつて日本に氷河は存在しないとされていた。
ところが20126月に日本雪氷学会が、数年間の調査で三箇所に氷河が存在すると発表した。
立山の御前沢氷河と剱岳の三ノ窓氷河と小窓氷河である。

御前沢氷河
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三ノ窓氷河と小窓氷河
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続いて2013年には、剱岳西面の池ノ谷右俣雪渓が日本で4番目の氷河である可能性が高いと発表された。
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そして2016年には信州大などでつくる学術調査団が鹿島槍ケ岳2889mの北東斜面にあるカクネ里(ざと)雪渓は氷河らしい」と発表した。
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2013331日の記事参照。

さて日本で四番目の氷河は池ノ谷右俣雪渓とカクネ里雪渓のどちらになるのだろうか。
山屋にとっては興味深い話題である。


氷河とは「重力によって長期間にわたり連続して流動する雪氷体(雪と氷の大きな塊)」(日本雪氷学会編「雪と氷の辞典」2005 年)と定義され、厚い氷体を持つこと、氷体が 流動していることを条件としている。

先日の後立山縦走の最終日は遠見尾根を下ったが、ガスと雨でカクネ里を眺められなかったことが残念である。
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by nakatuminesan | 2017-09-28 18:16 | 山のあれこれ | Comments(0)

窓(まど)   

2017年 09月 27日

山稜の一部が大きく切れたところを窓と呼び、よく知られているのが剱岳の三ノ窓、小窓、大窓である。
剱岳山頂から北に三ノ窓~小窓~大窓と続いている。
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三ノ窓と小窓の両谷には日本では数少ない氷河である三ノ窓氷河と大窓氷河が存在する。


三つの窓がよく眺められるのは後立山の爺ヶ岳から鹿島槍ヶ岳にかけてである。
先日の95日は天気も申し分なく、常に左に剱岳を眺めながらの縦走であった。


新越山荘付近から(画像中央が小窓)は池平山に隠れて大窓は見えない。
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爺ヶ岳の登りからは大窓が見えはじめ、三ノ窓と小窓には雪渓が突き上げている。
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布引山からはV字の大窓がよく分かる。
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鹿島槍ヶ岳南峰から。
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鹿島槍ヶ岳北峰の下りから。
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学生時代によく唄った“剣の歌”の歌詞には三つの窓が出てきました。








by nakatuminesan | 2017-09-27 18:31 | 山のあれこれ | Comments(0)

今年の紅葉は   

2017年 09月 25日

涼しくなったとはいえ下界は夏日が続く毎日です。
とはいえ冨士山頂では氷点下になる日が増えてきて、標高の高い山の色づきが気になる季節になりました。
ライブカメラを覗く毎日です。

今日の立山はなかなかいい感じになっています。
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岳沢と奥穂高岳~前穂高岳
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涸沢と涸沢岳~北穂高岳
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平年並みといった色づき具合だと思います。



by nakatuminesan | 2017-09-25 18:31 | 山のあれこれ | Comments(0)

高度計付腕時計   

2017年 09月 01日

昔はなかった装備に高度計付腕時計があり、今では相当の登山者が持っています。

その高度計付腕時計(
カシオ プロトレック)を814日の大剣谷沢登りで紛失してしまいました。
たぶん滝を登っているときにベルトが切れたのだと思います。

機能としては時刻と高度が表示されれば十分なので、無駄だとは思いながらカシオに問い合わせてみました。
時刻と高度だけ表示される商品はありません・・・が女性社員の返答でした(当たり前かな)。

高度計付腕時計はヒマラヤでは勿論ですが、日本国内の山でもあると便利な装備です。
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4本目となるカシオ プロトレックを購入しました。
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高度計、コンパス、気圧計、日の出/日の入時刻、温度計、ストップウォッチ、防水機能、時計画面、ソーラー充電機能、バックライトと機能が多すぎるぐらいあります。

時刻と高度に加えてあると便利なのは、
ソーラー充電機能、防水機能、バックライトぐらいのものでしょうか。

畑の高度です。
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by nakatuminesan | 2017-09-01 19:16 | 山のあれこれ | Comments(0)

アレート   

2017年 08月 24日

先日に続き氷河の作用による地形の話です。
アレートとは鋸歯状山稜または櫛形山稜とも言われ、氷食作用によって生じた急峻な稜線を指します。

横綱級は剱岳の八ツ峰と小窓尾根でしょうか。
地形図からその急峻ぶりは想像がつきます。
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八ツ峰は長次郎谷と三ノ窓谷の、小窓尾根は池ノ谷と西仙人谷の切り合いから形成されています。

剱岳山頂から眺めた八ツ峰上部。
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天上沢カールと千丈沢カールで形成された槍ヶ岳北鎌尾根もアレートです。
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しかし岩登りの対象としては八ツ峰に軍配が上がります。

八ツ峰
長次郎谷側には昔から岩登りルートがあり、特にVI峰のフェースやCフェースは面白かった思い出があります。
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小窓尾根は岩登りの対象とするよりも、積雪期や残雪期に登って楽しいルートだと思います。


三ノ窓谷側から眺めた八ツ峰上部。
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三ノ窓谷側ではチンネを外しては剱岳の岩場は語れません。





by nakatuminesan | 2017-08-24 19:12 | 山のあれこれ | Comments(0)

氷食尖峰   

2017年 08月 21日

氷河の作用による地形カールU字谷、アレートなど数多くあります。
カールは標高の高い南アルプスにも存在しますが、その他の地形は北海道と雪の多い北アルプスに集中しています。


氷河が残した地形にホルンともいわれる氷食尖峰(ひょうしょくせんぽう)があります。
氷河の侵食作用によってできた尖った地形のことで、氷食によりピラミッド型の鋭い岩峰となっています。

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方向または4方向にカールを持ち、その上部は急な岩壁を有することが多く、
海外ではなんといってもマッターホルンが有名です。
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北アルプスの槍ヶ岳は千丈沢、天上沢、槍沢、飛騨沢の4カールに囲まれて、そのピラミダルな山容から「日本のマッターホルン」とも呼ばれています。
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表銀座から
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北穂高岳から
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槍沢から
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北鎌尾根から
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冬期小屋から
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池ノ谷や長次郎谷に囲まれた剱岳のチンネも氷食尖峰で知られています。
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若かりしころ仲間たちと攀じた左稜線です。

しかしチンネは一般向きではないこともあり、一度は登ってみたいという人気の槍ヶ岳が群を抜いています。
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by nakatuminesan | 2017-08-21 18:41 | 山のあれこれ | Comments(0)

雪洞の話   

2017年 06月 27日

この梅雨時に雪洞はないと思われそうですが・・・


若かりしころの単独行を思い出すと、雪山のねぐらとしてよく雪洞を掘った。
荷物の軽量化とスピーディーな行動を考えたからである。

雪洞技術習得とか体験目的で掘った人はいるだろうが、実際に雪洞山行をした人は案外少ないと思う。
雪洞は濡れると思っている人が理由の一つかもしれない。
掘るとき手袋類は確かに濡れることが多いのだが、コンロの近くに置いていると乾く。
それに寝るときはシュラフに入れたり体温で乾かしたりできる。

天井から落ちる雫で濡れる場合もあるが、ドーム型にして突出部をなくせば雫は落ちず完璧である。
雪洞の利点は外気温がマイナス15度でも暖かく、単独だと用足しも外に出なくてもOKだ。
炊事用の水は雪を溶かせばいいのだし、棚や物置スペースなど増改築自由自在。
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風雪や吹雪のときはツェルトでは心細く、雪洞ぐらい優れた“ねぐら”はないのである。
欠点は外の天気が分かりにくいぐらいで、過去を振り返っても雪洞は快適な思い出である。

パーティー登山で何度か雪洞掘りをしたけれど、掘り始めると面白くてたまらない人ばかり。
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それにしてもローソクの灯りはロマンチックだなぁ。
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by nakatuminesan | 2017-06-27 18:59 | 山のあれこれ | Comments(0)