2016.8.31~9.4 烏帽子岳~野口五郎岳~水晶岳~赤牛岳(後編)
2016年 09月 06日
水晶小屋6:10・・・6:45水晶岳6:55・・・8:10温泉沢ノ頭・・・10:20赤牛岳11:00・・・12:00読売新道(2/8)・・・12:50(4/8)・・・15:00(1/8)・・・15:40奥黒部ヒュッテ(泊)
今日も快晴だ。
北は白馬岳から烏帽子岳まで眺められ、南は槍穂高連峰の展望が広がっている。
水晶岳2986m
今日の行程は水晶岳と赤牛岳を越えて奥黒部ヒュッテまで。
山頂が近づくと荒々しい山容になり簡単な岩場が現れる。
昨年の秋に登れなかった水晶岳。
赤牛岳までは直線距離で4キロあり、その後方に眺められるのは立山と剱岳である。
北峰の向こうには薬師岳が堂々とした姿を誇っている。
昨年の9月に登った黒部五郎岳も黒部源流の秀峰だ。
加藤文太郎は昭和6年1月6日、風雪の北峰2977.7mにも立っている。
もちろんカモシカ隊も登頂する。
北峰から見る南峰。
水晶岳(黒岳)は剱岳2999mに次ぎ標高順位23番目の高峰である。
ガラガラの岩場を下ると窪地に雪が残っている。
東面のカールでは草紅葉が始まっていて、チングルマの綿毛が風に揺れている。
水晶岳を振り返る。
追いついた埼玉のオバサマから巨峰を頂き大喜び。
温泉沢ノ頭
赤牛岳までは緩やかな稜線が続いている。
こんなに天気のいい日はのんびり歩くに限ります。
空は青~!
ナナカマドが色づきはじめている。
中間点を過ぎるとゴロゴロ岩の登りがあり、振り返って見えるのは水晶岳や東沢乗越。
赤牛岳まで1キロあまりかな。
ずっと昔から憧れていた赤牛岳が秒読みになってきた。
大きな三つのカールを持つ薬師岳を背に赤牛岳2864mに登頂する。
牛じゃなくてナキウサギのつもり。
歩いてきた緩やかな稜線が水晶岳まで続いている。
三ッ岳~野口五郎岳
下る読売新道の向こうに黒部ダムが見えている。
読売新道を100mぐらい下ると水晶岳が姿を隠すようになってくる。
山頂を振り返る。
1キロごとに距離を示す標識があり、読売新道は長いと聞いているが励みになるか腹が立つか!?
赤牛岳の山頂に雲がかかり始め、よい時に山頂に立てたことを感謝しよう。
うんざりするほど長い尾根が黒部の谷まで続いている。
道が狭くて歩きにくいハイマツ帯を通過し、標高2400mあたりから樹林に入ってゆく。
ロープの箇所を過ぎると中間地点。
ここから先が掘れた悪路の連続となり、1キロ歩くのに1時間もかかるようになる。
標高1920mまで下ってきて、残り400mだから1時間で着くでしょう。
皆さ~ん 残り1キロですよ!
奥黒部ヒュッテに無事下山。
さあ風呂だ風呂~!!
おでんが美味しい夕食は5時半から。
今宵は1枚の布団に1人で広々と・・・ZZZ。
9月4日(日)天候:晴れのち曇りのち雨
奥黒部ヒュッテ6:50・・・8:55平ノ渡場10:15⇒⇒渡し舟⇒⇒10:30平・・・13:25御山谷出合・・・14:00タンボ沢出合・・・14:05ロッジくろよん14:20・・・14:40黒部ダム15:05⇒⇒トロリーバス⇒⇒15:21扇沢
今日も雨の降ることはなさそうだ。
山小屋での最後の食事になった。
どこかのオジサンの真似をしてみたりして。
ネパールのトレッキングみたいな木の橋を渡るあたりが面白い。
しばらく快適な砂地の道を歩くけれど、やがて丸太のハシゴや道になってゆく。
ダイモンジソウ
振り返ると昨日下ってきた読売新道の尾根に朝日が当たっている。
登山道は黒部川の右岸に付けられていて、崩れ落ちた所は丸太のハシゴが連続する。
歩きはじめて1時間ほどで黒部湖が現れ、立山の一部が眺められるようになる。
振り返ると東沢乗越の辺りを望むことができる。
ハシゴの急登が連続する。
2時間かかって平ノ渡場に到着する。
船の時刻までは1時間あまりあり、地形図でおさらいしたりコーヒーを飲んだりして過ごす。
“秋風に吹かれてたたずむ黒部湖で待つは平の渡し舟”
渡し舟・・・黒部ダムの完成により黒部湖によって分断された登山道を連絡するために開設されたものであり、関西電力が運営していて平ノ小屋に運航を委託している。
運航期間は6月20日~10月31日(無料)
赤牛岳が山頂だけを見せている。
船上から下流には赤沢岳が見えていて、左に延びた急峻な西尾根の末端に黒部ダムがある。
15分の乗船で左岸の船着場に着岸する。
中谷に架かる木橋を渡りザレ場にはロープが張られている。
またしても丸太ハシゴのアップダウン。
水が流れる谷でペットボトルに補給して昼ごはん。
奥黒部ヒュッテの朝食で握っている。
丸太のハシゴはなくなり快適だけど、なかなか赤沢岳が近づかず黒部ダムは見えてこない。
直線距離600mでロッジくろよんが見えているが、入り江状になっていて4倍の距離を歩くことになる。
山スキーで2度滑降したことのある御山谷。
御山谷最上流の鞍部は一ノ越になっていて、標高差1200mあり真っ直ぐでも5キロの滑降を楽しめる。
ロッジくろよんには自動販売機があり、コーラはビールの次に美味い飲み物じゃないだろうか。
平ノ渡場から歩くこと10キロで黒部ダムが大きく見えてくる。
放水中で迫力満点。
残念ながら赤牛岳は雲に覆われてしまったが、雨に降られることもなく皆さん満足顔。
扇沢で買い物をして駐車場に着くなり土砂降りになるとは超ラッキー。
日頃の行いがいいのか濡れることなく薬師の湯で汗を流し、行き先は大町のネパール料理店「ヒマラヤン シェルパ」。
お疲れさま~(^.^)
ネパールのビール“エベレスト”
ダルバート
参加していただいた皆さんお疲れさまでした。
山の眺めがすばらしい天気の楽しい5日間でした。
by nakatuminesan | 2016-09-06 12:55 | 山行報告(中級) | Comments(7)
急登急降下の素晴らしい道!
どこを眺めても北アルプスの絶景!
雲上の稜線歩きは最高でした。
息の合った仲間たちと、出会った色々な人たちから凄いパワーをもらった気がします。
ありがとうございました。
いや~ 素晴らしい山旅でしたね!
白馬岳から穂高岳までの眺めに青い空と秋を感じる風。
夏山シーズンが二度あればいいのにと思ってしまいます。
すでに夏の花は終わっていましたが、7人の可愛い花たちにありがとう。
またご一緒しましょう。
何キロ歩いたんだろう?
お天気に恵まれたので、過去に歩いた山を一望しながら、時に秋風を感じながら大満足でした。
76歳14kgのザックを背負った女性の表情と素晴らしい下山道は、忘れられないだろう。
山で渡り船は2回目、こんな山奥のロッジでののんびりとお風呂に入ったのは初めて!
思いで深い2016年のアルプスでした。
ゴリラガイド&みなさんありがとう!
若いNちゃんが添乗員に間違われたのは面白かった~(またよろしくね!)
今回も驚くような出会いのあった山歩きでした。
高齢になっても元気な人の多いことは刺激になりましたね。
まだまだ登り続けられますよ皆さんは!
何キロ歩いたんだろう?
そうだな~ 50キロぐらいは歩いたでしょうか。
来年の夏山も楽しい計画が待っていますよ。
ありがとうございました^-^