チキンカレーの思い出
2014年 07月 04日
ところがビーフの味はしなく美味しいとは感じなかった。
日本にはカレーライスが大好きな人が多いが、実はわたしは嫌いなほうである。
しかしネパールへ行ったときは別で、登山にしろトレッキングであれよく食べる。
ヤクの肉は入手が難しいのでチキンカレーがほとんどだ。
6年前のマナスルでのこと。
登山は大雪にあい6400mのC2までで敗退し、帰路はマナスルの登山口サマゴンから5100mのラルキャ・パスを越えた。
ヒマラヤの山奥では好物の魚は口に入らず、粗末と言えば叱られそうだがダルバートにも飽きていた。
ラルキャ・パスを越え今日の村にはチキンがあるとシェルパは言うが、期待に反して硬くて噛めない干した水牛の肉ばかり。
あるのはメニューに書かれたチキンだけで、腹立たしくも裏切られた毎日が続く。
ダラパニという村を出発したのは4日目の朝で、マルシャンディ川に沿う道には日本にも咲くような花はあるが、こちらの頭の中はチキンのことばかりだ。
吊橋を左岸に渡り河原を進むと、昼ごろには大きな滝のあるタルという村に着いた。
マナスル・ゲストハウスには待望のチキンがあるではないか。
庭で食べたチキンカレーの味は言葉で言い表せない。
喉もカラカラでコーラを一気に2本飲んだ思い出が懐かしい。
by nakatuminesan | 2014-07-04 18:51 | ヒマラヤ | Comments(0)