「ボナッティ わが生涯の山々」   

2011年 11月 28日

飯田年穂・近藤等共訳 山と溪谷社 2003年4月発行
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20世紀の登山界に一時代を画したヴァルテル・ボナッティの自伝。
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1930年イタリア生まれのボナッティは、1921年フランス生まれのガストン・レビュファとともに名クライマーだった。
ボナッティは山を始めてわずか一年後の1949年、弱冠19歳にしてグランド・ジョラス北壁のウォーカー・バットレスを登ってしまった。
天才というか恐るべき19歳である。

そのあとはグラン・カピュサン東壁をかわきりに、登山史に輝く初登攀をたてつづけに成し遂げる。
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アルプス以外でも、K2やガッシャーブルムⅣ峰遠征のイタリア隊メンバーに選ばれる。
アルプスにも「ヒマラヤ・スタイル」を持ち込もうとする考えには、ボナッティは断固としてそれを退ける。
極限のアルピニズムを追求することが、彼にとっては生きることだった。
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1963年1月、現地へやってきて「ジョラスの北壁ってのはどれでしょう?」と聞いて、グランド・ジョラス北壁冬季初登攀を成し遂げている。

賞賛の陰には登山界のスターに対する誹謗中傷もあり、野心的な行動を最後に34歳で退くことを決意する。
そのフィナーレは厳冬のマッターホルン北壁を、新しい直登ルートから単独で登るというものだった。
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ボナッティが残した言葉に『アルピニズム・・それは筋肉や脚や腕の問題だけではない。成否を決めるのは精神だ』がある。

わたしにも岩をやっていた若きころがあり、難しい箇所をトップで越えると「「よっ!さすがボナッティ」なんてふざけたものだ。
今でもボナッティの名前に心をときめかす元クライマーがいるにちがいない。

by nakatuminesan | 2011-11-28 18:18 | | Comments(0)

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