シカによる食害
2011年 10月 31日
農林業では苗木や育った樹木の枝葉や樹皮が食べられ、経済的にも生活を脅かすまでに発展しています。
昔はオオカミなどの天敵がいたため、生態系の中でバランスが保たれていました。
100年あまり前になるオオカミの絶滅が、シカが増大した原因の一つと考えられています。
越冬期のシカはササを主食とし、ササが多い地域の林業被害は少ないといわれます。
冬の雪深い三嶺や牛ノ背付近にも集団で出没するようになり、このような光景を目にすることは以前にはなかったことです。
シカたちも生きるために必死となり、ひもじい思いをしながら耐えているのが現状でしょう。
適正密度をはるかに超える個体数は、5倍にも10倍にもなっているのではないでしょうか。
それにしてもシカ道の増えたことには驚きます。
先日の三嶺から西熊山でも、縦走路沿いの樹木は枯れています。
ササや下草までもが食べられると、むき出しになった地盤は弱くなり、土砂崩壊による災害発生の恐れが出てきます。
先日(2011.10.22~30)は個体数管理として、徳島県でも高知県との合同による一斉捕獲が行われました。
そのためか普段は何度も聞く「ピー」という声を一度しか耳にしませんでした。
人を警戒して潜んでいるのか、姿も一度見かけただけ。
人による捕獲では追いつかず、オオカミの導入を訴える専門家もいます。
by nakatuminesan | 2011-10-31 17:53 | 山のあれこれ | Comments(1)