深田 久弥著「ヒマラヤ登攀史」   

2010年 05月 24日

1957年7月第1刷発行 1961年3月第5刷発行(岩波書店)

大先輩からいただいた古い本。
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序章の「なせヒマラヤに登るか」では、エベレストの頂上に向かったまま行方を絶った有名な登山家マロリーの「それはそこにあるからです」の名答で始まる。

なぜ人間は山へ登るか。・・・中略・・・ヒマラヤには8000メートル以上が14座、7000メートル以上は約350座、それ以下に至っては数知れない。
そして近年次々と登頂されてきた8000メートル峰を除けば、その大部分が処女峰のまま残されている。
山に憬れる者にとって、これほどの魅力があろうか。
と深田はこう書いている。

本書の大部分は8000メートル峰13座の初登頂の様子が描かれている。
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当時は未踏だったシシャパンマ(中国名:ゴザインタン)は1964年5月2日、中国隊によって初登頂された。
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現在使われている標高はエベレスト8848m、カンチェンジュンガ8586m、ローツェ8516m、マカルー8463m、ダウラギリ8167m、チョーオユー8201m、マナスル8163m、ナンガパルバット8126m、アンナプルナ8091m、シシャパンマ8027mである。
ヒドン・ピークは現在ではガッシャブルムI峰と呼ばれている。

アイスフォールの登攀。
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ヒマラヤ登山が衰退した今となっては、よき時代だったと思います。

by nakatuminesan | 2010-05-24 12:13 | | Comments(0)

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